あせも

「あせも(汗疹)」は、高温多湿な環境下で大量の汗をかいた際、汗の通り道(汗管)が詰まることで引き起こされる皮膚の炎症です。 特に小さなお子様は、大人とほぼ同じ数の汗腺を狭い表面積に持っているため、大人の2〜3倍も「あせも」になりやすい特徴があります。 放置して掻き壊すと、細菌感染を起こして「とびひ(伝染性膿痂疹)」へ進行し、全身に広がってしまうリスクがあります。 当院では皮膚科専門医が、炎症を素早く抑えるための適切な処方と、再発を防ぐためのスキンケアを行っております。

1. あせもの種類

① 水晶様汗疹(すいしょうようかんしん):「白いあせも」

  • 病態: 皮膚の最も表面(角層)で汗が詰まった状態です。
  • 特徴: 1〜2mmの透明で小さな水ぶくれがポツポツと現れます。 赤みやかゆみはほとんどありません。
  • 予後: 数日で自然に乾燥して治ることが多いため、特別な治療は不要なことが多いです。

② 紅色汗疹(こうしょくかんしん):「赤いあせも」

  • 病態: 表皮の深い部分で汗が詰まり、強い炎症を起こした状態です。
  • 特徴: 赤い小さなブツブツが密集し、強いかゆみやチクチクした痛みを伴います。
  • 好発部位: 首のしわ、脇の下、背中、おむつのギャザー部分など、汗がたまりやすく蒸れる場所です。

2. 早期治療ととびひの予防

あせもを放置してはいけない最大の理由は、二次感染のリスクです。

  • とびひ(伝染性膿痂疹): かゆみに耐えきれず掻き壊した傷口から、黄色ブドウ球菌などが入り込み、水ぶくれや膿が全身に「飛び火」するように広がる病気です。

当院では、炎症が強い赤いあせもに対し、適切な強さのステロイド外用薬を処方し、数日〜1週間で速やかに炎症を鎮めます。 かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン薬の内服を併用し、掻き壊しを未然に防ぎます。

3. あせも予防と環境管理

治療と並行して、生活環境を見直すことが再発防止の鍵です。

理想的な室内環境

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室温
28度前後が目安です。無理な節電は避け、エアコンを適切に使用して「汗をかきすぎない」環境を維持しましょう。
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湿度
40%〜60%が理想です。 湿度が60%を超えると汗の蒸発が妨げられ、あせものリスクが急増します。

正しいスキンケア・入浴

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「こすらない」洗浄
石鹸をよく泡立て、手を使って優しくなでるように洗います。 ナイロンタオルでゴシゴシ洗うのは、バリア機能を壊すため厳禁です。
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ぬるめのお湯
お風呂の温度が高いと血管が拡張し、かゆみが強まります。 40度以下のぬるめのお湯に設定しましょう。
3
吸湿性の良い衣類
綿100%など、吸汗性と通気性に優れた素材を選び、汗をかいたらこまめに着替える習慣をつけましょう。

4,よくあるご質問(FAQ)

Q. ベビーパウダーは使ったほうがいいですか?

A. すでに「あせも」ができている部位への使用は、汗腺をさらに詰まらせる可能性があるため推奨しません。 予防として、肌が完全に乾いた状態で薄くつける分には問題ありません。

Q. あせもにワセリンを塗っても大丈夫ですか?

A. ワセリンは油膜が強いため、汗の出口を塞いでしまい、あせもを悪化させることがあります。 あせも部位には、さらっとしたローションタイプの保湿剤が適しています。

柏の葉キャンパス・柏・流山エリアでお子さまの「あせも」にお悩みの皆様へ

あせもは身近なトラブルですが、お子様にとっては夜も眠れないほどの苦痛になり、保護者の方にとっても大きなストレスとなります。悪化させる前に、ぜひお気軽にご相談ください。


監修:柏の葉スキンクリニック 院長 山下千聡 (日本専門医機構認定 皮膚科専門医)


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