できもの

皮膚のできもの(皮膚腫瘍)には、放置してよいものから、手術による摘出が必要なもの、稀に悪性を疑うものまで多種多様です。 当院では皮膚科専門医が、ダーモスコピー等を用いて診断を行い、保険診療の日帰り小手術を行ないます。再発しにくく傷跡の目立たない治療を提供いたします。

1. 代表的な「皮膚のできもの」

皮膚のできものは、その組織の由来によって性質が大きく異なります。

粉瘤(ふんりゅう・アテローム)

皮膚の下に袋状の組織ができ、その中に本来剥がれ落ちるべき垢(角質)や皮脂が溜まったものです 。

  • 特徴:中央に黒点のような開口部が見られることがあり、強く押すと臭いのある内容物が出ることがあります 。
  • リスク:細菌感染を起こすと「炎症性粉瘤」となり、激しく痛み、膿が溜まります 。
  • 治療:袋ごと摘出しない限り完治しません 。

色素性母斑(ほくろ)

メラニン色素を作る細胞が増えたものです。

  • 治療: 「ダーモスコピー」という拡大鏡で観察し、良性か悪性(メラノーマ等)かを診断します。悪性の可能性がある場合には、適切に対応します。良性の場合は、メスもしくは、熱による組織へのダメージが少ない高周波メス「サージトロン」での切除も可能です。

脂肪腫(しぼうしゅ)

脂肪細胞が増殖してできた、良性の皮下腫瘍です 。

  • 特徴:柔らかいしこりで、数cmから10cm以上に及ぶこともあります 。通常は無痛ですが、徐々に大きくなるため、早期の摘出が傷跡を小さくするコツです 。

脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)

加齢に伴って現れる「イボ」の一種です。

  • 特徴:茶色から黒色のカサカサした盛り上がりで、顔や体に多発します。
  • 治療:液体窒素による冷凍凝固や、熱による組織へのダメージが少ない高周波メス「サージトロン」での治療が有効です。

稗粒腫(はいりゅうしゅ)

目周りなどにできる、1〜2mmの白い小さなポツポツです 。

  • 特徴:中身は角質の塊です。
  • 治療:針で微細な穴を開け、内容物を圧出することで速やかに改善します 。

2. 皮膚科専門医による診断

できものの治療において最も重要なのは、「それが何であるか」を正確に見極めることです。

  • ダーモスコピー検査:特殊な拡大鏡を用い観察します。良性・悪性の鑑別にも不可欠な検査です。
  • 病理組織検査:摘出した組織を顕微鏡で詳細に調べ、最終的な確定診断を行います。
  • エコー検査:できものの深さ、血流の有無、周囲の血管との位置関係の把握が必要な場合には、近隣病院へご紹介いたします。

3. 当院の小手術方針

働く現役世代や子育て中の方、学生の方など、皆様のライフスタイルに合わせて「痛みが少なく、ダウンタイムの短い」治療を心がけています。

日帰り手術(摘出術)

粉瘤や脂肪腫に対し、局所麻酔下で袋や腫瘍を完全に取り除きます 。
ほくろやイボに対してはサイズによって削り取ります。
傷跡が残りにくいように、下記の工夫をしています。

1
小切開法(くり抜き法)
粉瘤に対して行われる、数mmの穴から袋を抜き出す術式です。従来の切開法に比べ、傷跡が非常に小さく済むのがメリットです。
2
縫合
傷跡が目立たなくなるよう、真皮縫合(中縫い)を丁寧に行い、皮膚の張力を分散させます。
3
サージトロン
盛り上がったほくろやイボなどを、傷の治癒期間を短縮できるよう削りとります。

炎症への対応(切開排膿)

赤く腫れ上がった粉瘤などは、すぐに手術(摘出)ができません 。まずは局所麻酔後に小さく切開して膿を出し、炎症を鎮める処置を優先します 。

4. 手術の流れとアフターケア

手術当日

1
デザイン
マーキングします。
2
局所麻酔
極細の針を使用し、痛みを最小限に抑えます。
3
手術
通常15〜30分程度で終了します。
4
帰宅
歩いてそのままご帰宅いただけます。激しい運動を除き、日常生活に大きな制限はありません。

術後の経過

  • 抜糸:部位によりますが、術後1〜2週間後に行います 。
  • 傷跡ケア:抜糸後は、必要に応じて傷跡をきれいに治すための「マイクロポアテープ」による固定など、アフターケアをご案内します。

5. よくあるご質問(FAQ)

Q. 手術は痛いですか?

A. 麻酔の際にチクッとした痛みはありますが、手術中は全く痛みを感じません。

Q. 手術した当日はお風呂に入れますか?

A. 部位や術式によりますが、当日からシャワー浴が可能なケースが多いです。詳細は術後に個別にご説明いたします。

Q. 費用はどのくらいかかりますか?

A. 腫瘍の摘出術は基本的に保険適用となります。部位やできものの大きさによって異なりますが、3割負担の方で数千円〜1万数千円程度(検査代別)が目安です。

18歳以下のお子様は「子ども医療費助成制度」を利用することが可能です。


柏の葉キャンパス・柏・流山エリアで「できもの」にお悩みの方へ

皮膚のできものは、小さいうちに適切に処置することが、傷跡を最小限に抑え、治療期間を短くなることが多いです。 取る必要がある「できもの」か否かの判断も含めて、皮膚科専門医にご相談ください。


監修:柏の葉スキンクリニック 院長 山下千聡 (日本専門医機構認定 皮膚科専門医)

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