薄毛

薄毛(脱毛症)は、男性と女性でその原因も進行パターンも大きく異なります。 単なる加齢現象と諦めず、皮膚科学に基づいた適切な診断と早期の治療介入を行うことで、毛髪のボリュームを維持・回復させることが可能です。 当院では、日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医が、医学的根拠のある内服・外用薬、さらには「キュアジェット」を用いた発毛治療を提供いたします。

1. 男性型脱毛症(AGA)とは

AGA(Androgenetic Alopecia)は、思春期以降の男性にみられる、前頭部と頭頂部の毛髪が薄くなる進行性の疾患です。

発症のメカニズム

主な原因は、男性ホルモン(テストステロン)が「5α-還元酵素」によって、より強力な「DHT(ジヒドロテストステロン)」に変換されることです。 このDHTが毛包に作用すると、本来数年あるはずの髪の「成長期」が数ヶ月〜数週間に短縮され、毛包がミニチュア化(矮小化)します。 その結果、太く長い硬毛が、細く短い軟毛へと置き換わり、最終的に消失します。

進行パターン:ハミルトン・ノーウッド分類

AGAは、M字型(生え際)、O字型(頭頂部)、あるいはその混合型として進行します。 早期に治療を開始するほど、休眠状態の毛包を活性化させやすく、高い効果が期待できます。

2. 女性の薄毛(女性型脱毛症・びまん性脱毛症)

女性の薄毛は、男性のように特定部位が完全に消失するのではなく、頭部全体の髪が均一に細くなり、ボリュームが低下するのが特徴です。

多因子にわたる原因

女性型脱毛症(FPHL)は、AGAと同様の遺伝的素因に加え、加齢に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の減少、鉄欠乏、亜鉛不足、甲状腺疾患、精神的ストレスなどが複雑に関与しています。

診断の重要性

「びまん性脱毛症」の影に、貧血や甲状腺機能低下症が隠れている場合があります。 当院では、皮膚科専門医がマイクロスコープでの視診に加え、必要に応じて血液検査を行い、内科的なアプローチも含めたケアを提案します。

3.治療法

当院では、日本皮膚科学会のガイドラインで推奨度の高い「標準治療」を軸に、さらに高い効果を求める方への治療も用意しています。

【標準治療】内服・外用療法

  • フィナステリド / デュタステリド(男性用・内服):5α-還元酵素を阻害し、DHTの生成を抑制することでヘアサイクルを正常化させます。
  • ミノキシジル外用(男女併用):毛包に直接作用して血管を拡張し、毛母細胞の増殖を促進します。
  • パントガール / サプリメント(女性用):髪の成長に不可欠なアミノ酸、パントテン酸カルシウム、ケラチン等を補い、髪の質を改善します。

キュアジェット(CureJet)による注入療法

従来のメソセラピー(注射)とは異なり、針を一切使わずに薬液を頭皮に導入する最新の治療です。

  • マイクロジェット技術:マッハ1.2以上の超高速ジェット噴射により、毛根が存在する層へミノキシジルや成長因子(エクソソーム等)を均一に拡散させます。
  • メリット:出血や痛みがほとんどなく、麻酔なしでの施術が可能です。 ダウンタイムがないため、忙しい方でも気軽に受けられます。

4. 施術の経過と副作用(リスク)

  • 初期脱毛:治療開始後2〜4週間頃、一時的に抜け毛が増えることがありますが、通常1ヶ月程度で収まります。
  • 副作用:男性用内服薬では稀に性機能低下、ミノキシジルでは頭皮のかゆみや多毛症(顔の毛が濃くなる)などが起こる場合があります。

5. よくあるご質問(FAQ)

Q. 効果が出るまでどのくらいかかりますか?

A. 毛周期の関係上、変化を実感いただくまでには最低でも3ヶ月、通常は6ヶ月程度の継続が必要です。

Q. 治療を一生続けなければなりませんか?

A. AGAは進行性のため、維持を希望される限り継続が推奨されます。 状態が安定した後は、薬の量や回数を減らす「維持療法」へと移行することも可能です。

Q. 女性でもAGAの薬は飲めますか?

A. フィナステリドやデュタステリドは、女性(特に妊活中・妊娠中)には禁忌です。 皮膚科専門医の管理下で、女性に適した安全な治療薬を選択することが不可欠です。

6. 未承認医薬品等に関する表示

当院の薄毛治療で使用する一部の機器・薬剤について、医薬品医療機器等法に基づき以下の情報を開示します。

未承認医薬品等

キュアジェット(CUREjet)および特定の注入用成長因子(エクソソーム製剤等)、ミノキシジル内服薬は、日本国内において脱毛症治療の目的で厚生労働省の承認を得ていない未承認医療機器・医薬品です。

入手経路等

当院では医師の責任において、正規の輸入代行業者等を通じて適正に導入しています。

国内の承認医薬品等の有無

国内においてミノキシジル外用薬、フィナステリド内服薬等は承認されていますが、ジェット注入器や一部の先進的製剤については同様の承認品が存在しません。

諸外国における安全性等に係る情報

使用する各機器・薬剤は、米国FDAや韓国KFDA等の承認を取得しているものを中心に採用し、安全性を重視しています。国内未承認のため、副作用救済制度の対象外となります。


柏の葉キャンパス・柏・流山エリアで薄毛にお悩みの皆様へ

薄毛の悩みは、デリケートな問題です。当院では、皮膚科専門医が医学的根拠に基づき、一人ひとりの個別に治療を考えていきます。お気軽にご相談ください。


監修:柏の葉スキンクリニック 院長 山下千聡 (日本専門医機構認定 皮膚科専門医)


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