血管内のヘモグロビンに反応する波長(595nm)を持つVビーム(パルス色素レーザー)は、赤ら顔や血管腫(赤あざ)の治療に広く使われているレーザーです。
当院では、皮膚科専門医が診断を行い、保険診療の対象となる「単純性血管腫」「乳児血管腫」「毛細血管拡張症」(赤ら顔)から、自費診療となる「赤いニキビ跡」まで、お一人おひとりの症状に合わせた治療をご提案します。
Vビームとは
Vビームは、赤い色(血液中のヘモグロビン)に選択的に吸収されるレーザー光を照射する機器です 。
- 選択的光熱融解:周囲の正常な組織を傷つけずに、異常に拡張した毛細血管だけに熱エネルギーを加え、凝固させます。
- DCD(ダイナミック・クーリング・デバイス)搭載:照射の直前にマイナス26℃の冷却ガスを噴射し、表皮を保護します。これにより痛みを抑えながら、高い出力での照射が可能になります。
- コラーゲン生成(リジュビネーション):真皮の線維芽細胞を刺激し、コラーゲンの生成を促す働きもあるため、肌のハリやキメが整うという副次的な効果も期待できます。

保険診療と自費診療の対象
Vビームによる治療は、症状によって保険が適用されます。
【保険診療】の対象となる症状
厚生労働省より認可されており、以下の3つの疾患については保険診療での治療が可能です 。
- 乳児血管腫(いちご状血管腫):
生後間もなく現れる、イチゴのように盛り上がった赤あざ 。
生後1~3か月の間に急速に大きくなり、平均的には生後6か月(遅くとも1歳~1歳半)までは増殖期といって病変が大きくなる時期になります。その後は5歳頃までは自然に退縮する傾向(退縮期)となり、5~7歳頃に消失していきます(消失期)。

乳児血管腫の増大するスピードが急となる生後1~3か月頃までは治療を開始するタイミングを逃さないためにも、2週間に一度程度、通院が推奨されます。
- 毛細血管奇形(単純性血管腫):生まれつきある平らな赤あざ 。

- 毛細血管拡張症(赤ら顔):細かい血管が開いて赤ら顔になっている状態。小鼻の脇や頬に、糸くずのような血管が透けて見えることがあります。

※同一部位への照射は、保険のルールにより「3ヶ月」の間隔を空ける必要があります 。
【自費診療】の対象となる症状
- 赤ニキビ跡(炎症後紅斑):ニキビの炎症が引いた後に残る赤み 。

- 老人性血管腫:加齢とともに現れる、赤い小さな盛り上がり 。

- リジュビネーション(肌質改善):小ジワや肌のハリ改善を目的に、低出力で顔全体に照射する手法 。

- ウイルス性イボ:保険治療で治りにくいイボに対して、栄養を送る血管を破壊するように働きかけます

- ケロイド・肥厚性瘢痕: 傷あとの赤みを抑え、盛り上がりをやわらげる効果が期待できます

治療の経過とダウンタイム
設定(パルス幅)によって経過は異なります。ダウンタイムを抑えた設定も可能です。
- 腫れ・赤み:照射当日から数日間、むくみや赤みが出ることがあります。特に目の周りは腫れやすい部位です。
- 紫斑(内出血):血管をしっかり凝固させる設定の場合、青あざのような内出血(紫斑)が出ることがあります。通常1〜2週間で消えます。
- 日常生活:洗顔やシャワーは当日から可能ですが、患部をこすらないようにしてください。
- 紫外線対策:施術後の肌は敏感になっています。日焼けは色素沈着の原因になるため、UVケアを徹底してください。
保険治療の料金
Vビームによる治療が保険適用となるのは、
・赤あざ(毛細血管奇形、単純性血管腫) ・乳児血管腫(いちご状血管腫) ・毛細血管拡張症です。
Vビームを照射する面積によって料金が異なります。
(それ以外の疾患では自費診療となり、照射部位によって料金が異なります)
| 照射面積(c㎡) | 3割負担の場合 |
| 10c㎡以下 | 8,140円 |
| 20c㎡以下 | 9,640円 |
| 30c㎡以下 | 11,140円 |
| 40c㎡以下 | 12,640円 |
| 50c㎡以下 | 14,140円 |
| 60c㎡以下 | 15,640円 |
| 70c㎡以下 | 17,140円 |
| 80c㎡以下 | 18,640円 |
| 90c㎡以下 | 20,140円 |
| 100c㎡以下 | 21,640円 |
| 110c㎡以下 | 23,140円 |
| 120c㎡以下 | 24,640円 |
| 130c㎡以下 | 26,140円 |
よくあるご質問(FAQ)
Q. 1回の治療で赤みは消えますか?
A. 症状によりますが、通常3〜5回程度の繰り返し治療が目安です。毛細血管拡張症や老人性血管腫などは、1回でも効果を感じやすい傾向があります。
Q. 痛みはどのくらいありますか?
A. 輪ゴムでパチンとはじかれたような痛みを感じます。冷却ガス(DCD)によって痛みは抑えられていますが、不安な方には表面麻酔もご用意しています。
Q. 子供のあざ治療は何歳から始められますか?
A. 生後まもない時期から治療は可能ですが、生後3か月頃から開始することが多いです。赤ちゃんの肌は薄くレーザーへの反応が良いため、あざが小さいうちに始めることで、治療回数を抑えやすくなります。
当院ではベビーカーのまま診察室へお入りいただけます。
未承認医薬品等に関する表示
Vビームを用いた治療のうち、国内で承認されている目的以外(特定の美容目的やリジュビネーション等)での使用が含まれるため、以下の情報を開示します。
- 未承認医薬品等:Vビーム(Vbeam II )は、血管腫や毛細血管拡張症の治療器として厚生労働省の承認を得ていますが、特定の美容適応については国内承認外の用途となります 。
- 入手経路等:シネロン・キャンデラ社(日本法人)より適正な国内流通ルートで導入しています。
- 国内の承認医薬品等の有無:国内において血管病変治療に用いられる同等の効能を持つ承認機器は複数存在しますが、595nmの波長とDCD冷却システムを併せ持つ機器は限られています 。
- 諸外国における安全性等に係る情報:米国FDA(食品医薬品局)の承認を取得しており、世界的に血管病変治療の標準機として広く使用され、その安全性が確認されています 。
柏の葉キャンパス・柏・流山エリアで「赤み治療」をお考えの方へ
酒さや毛細血管拡張症は体質だからと諦めがちですが、適切な治療によって改善が期待できます。
当院では、皮膚科専門医が血管の深さや太さを見極めたうえで出力を調整し、治療を行います。肌の赤みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
監修:柏の葉スキンクリニック 院長 山下千聡 (日本専門医機構認定 皮膚科専門医)
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